ブラジルで極右大統領が誕生。周辺諸国の首脳陣やメディアはどう見ているのか?

ブラジル原住民連合は恐怖を表明

 スペインの電子紙『El Confidencial』(10月28日付)は、ボルソナロが常に人種差別的な発言をしていることから、原住民連合のリーダーディナマン・チュアの言葉として、原住民の人たちが非常に恐れていることや、リーダーの彼女自身も自分の命の安全に不安を感じていると述べたことを報じている。  ただ、30政党がひしめき合っている513議席の下院で、ボルソナロの社会自由党の議席は52議席。立法を成立させるには他党との交渉が必要である。議会の運営は容易ではない。とはいえ、GDPの52%を担い、人口比でも40%を占めるサンパウロ、リオデジャネイロ、ミナスジェライスの3州のそれぞれ政権はボルソナロの影響下にある。(参照:「El Tiempo」)  各国の首脳陣・メディアとも反応はさまざまだが、ボルソナロが来年1月から政権を担うブラジルの政権運営は全く先が読めないのが現状である。 <文/白石和幸 photo by Editorial J via flickr (CC BY-ND 2.0) > しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営から現在は貿易コンサルタントに転身
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営から現在は貿易コンサルタントに転身
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