音喜多駿都議、新政党「あたらしい党」を結成。小池都知事の“密室政治”を打破できるか、パフォーマンスで終わるのか

“お気に入り”記者しか指名されない小池都知事の会見

小池都知事会見

「徹底した情報公開」を選挙公約に掲げていた小池都知事は、知事就任後は「情報隠蔽」ぶりを批判されている

 音喜多都議が会見を開く2時間前には、同じ場所で小池百合子・都知事が定例会見を行っていた。「築地を守る」と公約に掲げた小池知事の豊洲市場・開場初の会見となり、注目が集まった。  幹事社の読売新聞記者が、開場を迎えた豊洲市場の混乱への対応について質問した。これに対し、小池知事は具体的な対応について説明。しかし、筆者を含めて多くの記者が質問したかったのは、そのことではなかった。  幹事社以外の質問に移って、何人もの記者が「豊洲市場への移転は、小池知事の選挙公約違反ではないか?」と問い質そうとして、挙手をした。筆者もその一人だ。しかし、小池知事は一顧だにせず、ふだんから指名している“お気に入り”記者のみ指名して、会見を終了した。  小池知事会見の閉鎖性を、『都政新報』は次のように書いている。 「このところ知事は定例会見でなじみの記者を指名することが目に見えて多くなり、その傾向はいささか度を越しているようにも見受けられる。この日も案の定、知事は常連記者たちからの質問に答えてそそくさと会見場を後にした。こうした知事の態度は、まるで外部からの批判を恐れて逃げ回っているようにも映る。加点・得点よりも減点・失点をしないよう細心の注意を払って世渡りをするどこかの役人のようだ。一方、記者からは『どうせ知事からは当ててもらえない』『質問をしても事務方が用意した原稿を読むだけ』といった失望の声も聞こえてくる」  会見で“お気に入り”記者しか指名しない、事前に用意した官僚の原稿を読む……。都知事選の時に「情報公開が改革の1丁目1番地」と言っていた小池知事の姿は、そこにはなかった。
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小池都政の「ブラックボックス」化への挑戦を強調
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