杉田水脈さんは「LGBTは生産性がないから税金を使うべきではない」とおっしゃっています。
しかし、世の中に「LGBT補助金」があるわけでもなし、現状として、LGBTの方々に対して何らか税金を使うようなサービスは展開されていません。同性愛の結婚を認めたとしても、あるいは、同性愛に対する理解を深める教育をしたとしても、LGBTの権利を認めることには、ほとんどお金がかかりません。むしろ、お金をかけずに国民に生きやすい環境を提供し、人々を幸せにできる政策こそ「LGBTの権利を認める」ということなのです。
例えば、ゲイのカップルがいたとして、彼らにどんな税金を投入するつもりなのでしょうか。男女のカップルと違って不妊治療にお金がかかることもありませんし、子育て支援に税金が使われることもありません。それどころか、彼らが働いて納めてくれた税金で、男女のカップルが不妊治療を受け、子育てにかかるお金を助成してもらうこともできるのです。こうなってくると、ゲイのカップルに感謝こそすれど、恨むことはないはずです。杉田水脈さんは「税金」を盾にLGBTの方々を批判しているのですが、金額的なエビデンスは一切持ち合わせておらず、ただ差別をしているだけです。
BBCで世界デビューを果たすレベルの「恥さらし国会議員」には今すぐ辞めていただきたいと思いますが、杉田水脈さんは「比例・中国ブロック」の衆議院議員です。まさに今、豪雨災害で大変なことになっている中国地方の方々が「自民党」に投票した結果、杉田水脈さんという国会議員を生み出し、みんなが復旧に力を注いでいるタイミングで、こんな記事を書いているのです。これまでのレポートの中で、自民党の議員たちがどれだけ仕事をしていないのかを指摘してきましたが、杉田水脈さんは小選挙区で名前を書かれて当選したのではなく、支持政党を問われて「自民党」と書いた人が多かった結果、自動的に議員になった人です。
そんな杉田さんはご自身のTwitterでこのようにツイートしています(※批判を受けて削除済み)。
“自民党に入って良かったなぁと思うこと。 「ネットで叩かれてるけど、大丈夫?」とか「間違ったこと言ってないんだから、胸張ってればいいよ」とか「杉田さんはそのままでいいからね」とか、大臣クラスの方を始め、先輩方が声をかけてくださること。 今回も他党の議員が私が雑誌に書いた記事を切り取り”
“ネットに出したことで色々言われています。LGBTの理解促進を担当している先輩議員が「雑誌の記事を全部読んだら、きちんと理解しているし、党の立場も配慮して言葉も選んで書いている。言葉足らずで誤解される所はあるかもしれないけど問題ないから」と、仰ってくれました。自民党の懐の深さを感じます”
この件に関しては、日頃から杉田水脈先生を支持しているいわゆる「ネトウヨ」と呼ばれる人でさえ、明らかに分が悪すぎるために沈黙を貫いているのに、杉田水脈先生によると、大臣クラスの自民党の議員が「間違ったことを言っていない」と励ましているというのです。
つまり、この大炎上している杉田水脈さんの発言を擁護するどころか、「その通りだ」と賛同して、自分で発言していないだけで、ほとんど同じ思想をお持ちでいらっしゃるわけです。
最悪じゃないですか、自民党。
どこまで腐っているんですか。豪雨災害の対応でも最悪だと思っていましたけど、思想的な面でも強烈に腐っているじゃありませんか。
西日本が豪雨災害に見舞われているタイミングで、LGBTに対する差別と偏見に満ちあふれた持論を展開し、炎上した末に「自民党の先生には励まされている。自民党は最高だ」と答えてしまう空前絶後の恥さらし議員・杉田水脈先生。ましてやLGBTの理解促進を担当している先輩議員から「雑誌の記事を全部読んだら、きちんと理解しているし、党の立場も配慮して言葉を選んで書いている。言葉足らずで誤解される所はあるかもしれないけど問題ない」との認識なのです。僕はすべてを読みましたけど、とてつもなく問題だらけでした。LGBTの理解推進をしていると表向き標榜している自民党の議員がそんなことを言っているのだとすると、この国のLGBTに対する理解は永久に進みません。