重要度(目標達成寄与度)、緊急度の大中小を書き、貢献度の円を書いた、付箋を、縦軸に重要度の大中小、横軸に緊急度の大中小の区分を描いた台紙に貼れば、優先順位付けされたアクションプランのバブルチャートが出来上がる。
そして、全体を見渡して、総合的な優先順位を、1から10まで付箋に記入していく。だいたい、右上から、左下に、総合的な優先順位が記入されるはずだ。そうでなければ、重要度、緊急度のどこかに大きな理解違いがあるかもしれないので、見直しをする。
これを、アクションの洗い出し5分、重要度、緊急度、貢献度の各々の分解に各3分ずつ計9分、台紙への貼り出し1分と、15分程度で行う。むしろ、それ以上の時間はかけない。ああでもない、こうでもないと重要度や貢献度の測定に時間をかけて、厳密にそれらを判定することが目的ではなく、アクションを実行して成果を上げることが目的だからだ。
この方式は、もしかしたら、気合と勘で行っていたかもしれないアクションプランの優先順位付けを、短い時間で重要度、緊急度、貢献度により分解し、優先順位の確度を飛躍的に上げるものだ。これにより成果が出やすくなることが実証されている。
そして、アクションを実行するその人の、成果を上げられている実感を強め、仕事が空回りしている感覚を解消し、貢献できているという思いを高める方法なのだ。それも、わずか15分で出来るのであれば、実施してみてはいかがだろうか。
【山口博[連載コラム・分解スキル・反復演習が人生を変える]第51回】
<文/山口博
画像提供:ピクスタ>
【山口 博(やまぐち・ひろし)】グローバルトレーニングトレーナー。モチベーションファクター株式会社代表取締役。国内外企業の人材開発・人事部長歴任後、PwC/KPMGコンサルティング各ディレクターを経て、現職。近著に『
チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社、2016年3月)、『
クライアントを惹き付けるモチベーションファクター・トレーニング』(きんざい、2017年8月)がある