MEGAドン・キホーテ渋谷本店
街の真ん中にそびえたつ白いビル。
セールの呼び込みに、店頭まで高く積まれた商品。多くの人が吸い込まれていく店内。もちろん専用の大型駐車場は無く、多くの客は電車やバスを使っての来店である。
――1970年ごろに隆盛を極めた典型的な「都市型総合スーパー」。今やそれは「絶滅危惧種」とも言うべき状態にあるが、この2017年に、しかも渋谷にそういった店舗が生まれることを誰が予想したであろうか。
その名は「MEGAドン・キホーテ渋谷本店」。
5月12日、あのディスカウントストア・ドンキホーテが、渋谷道玄坂に都市型総合スーパーを開業させたのだ。
MEGAドン・キホーテ渋谷本店(以下、メガドンキ渋谷店)が開業したのは、渋谷区道玄坂の東急百貨店近く。かつてパチンコ店(マルハン)、ゲームセンター(SEGA)などが出店していたビルだ。なおこの出店に伴い、近隣にあった旧「ドン・キホーテ渋谷店」は閉館している。
新店舗の売場は地上6階、地下1階、売場面積は5,522㎡。面積的には旧店舗の約3倍へと拡大し、まさに「本店」と呼ぶにふさわしい規模となった。
実際に店舗を訪れてみると、ビルはパチンコ店を核としていた時代とは大きく様変わりしていた。
明るく入りやすいエントランス。外国人観光客の姿が目立つ
入口で目立つのは熱帯魚が優雅に泳ぐ大きな水槽。最近のドン・キホーテの一部の大型店で見られる演出であるが、とくに通行量の多い渋谷では、多くの人が足を止め、水槽の前で記念写真を撮影している。エントランスは他のディスカウントストアとは一線を画す大きな開口部となっており、明るく入りやすい雰囲気だ。