伝説の為替ディーラーが教える、戦略的FX投資の真髄

3本以上の長いヒゲは相場転換のポイント!?

 ほかにも代表的な値動き分析例はあるのか? 「ジリ高の場合には、徐々に相場が上がっていき、最後の部分で一段高になり終了します。ジリ安の場合は逆に最後の部分で一段安になり終了します。また、これに似た動きをする「買い上がり」がたまにありますが、この場合は最後に一段高になることなく下落するので、最後までよく見極めましょう。あとはチャートの長いヒゲ。これは相場の転換点を示す兆候として知られています。例えば下ヒゲが長かった場合、一時的には大きく下がったものの、押し戻されて、価格が戻ったことを示しており、下げに対する抵抗が強いことを意味する。結果、長いヒゲが出た場合には、それと反対の方向に相場が動きやすいということになり、この長いヒゲが高値圏や安値圏で出ている場合は、相場が転換する可能性がより強くなります」  とはいえ長いヒゲ1本で、相場が転換するとは言い切れない。そんなときにも値動き分析は役に立つ。 「値動き分析的に長いヒゲを見ると、『3本以上の長いヒゲは大量の売り買いが交錯している』と考えられます。長いヒゲ1本で状況を判断するのは難しいのですが、3本以上出ると、強い相場の転換サインの可能性が高いでしょう」  こうした値動き分析は、基本的にポジションのバランスを読み取っているわけだが、値動き分析を使わずに読み取る方法もある。 「個人投資家でも利用できるのは、シカゴマーカンタイル取引所(CME)が公表している『IMM通貨先物ポジション』です。毎週火曜日のポジション状況を金曜日に公表しています。発表までに時間差があるので短期売買には生かせませんが、大局的にポジションのバランスを把握しておくには役立ちます。買いポジションに偏れば、相場が下落する可能性がありますし、売りポジションに偏れば相場上昇の可能性が高くなります」  このCMEが公表している情報は、スピード感や精度では値動き分析には及ばないが、世界中の投資家が参考にしているという点では意味がある。また継続的にチェックしていれば、相場の大きな流れを理解するのに役立つはずだ。
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自動反転売買機能があれば値動き分析も不要!?
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