初めてタイを訪れる人がよく言うのは「バンコクは大都会だ」ということ。それほど発展した都市でもある。(写真提供: SRCSインターナショナル株式会社)
2010年ごろからバンコクは急激に発展し、東南アジアの中心的な存在になった。一時期は政情不安や洪水などの自然災害のほか、発展による賃金高騰で日系企業はタイに拠点を集中させることに不安を感じタイ・プラスワンのムーブメントも起きたが、結局タイを超える投資候補地はいまだない。諸外国もタイを投資先として見据えるのでタイ人の就職先は数多にあり、失業率は2011年から1%を切っている状態が続く。一説ではタイはこれまでにない長い不況に入っているという人もいるが、見た目の景気は非常にいい。
そんなこともあって、不動産投資熱が止まらない。コンドミニアム(マンション)やオフィスビルが乱立し、バンコクは上に上にと伸びている。バンコク中心では高層コンドミニアムの坪単価が約170万円以上という物件もある。飛ぶように売れていて、モデルルームが完成する前に完売することもある。そんな不動産売買に目をつける日本人ビジネスマンや投資家も少なくない。
ただ、落とし穴もある。バンコクで不動産仲介会社を経営するある日本人はこう語る。
「コンドミニアムの投資ではエリアを外すと利益を得られるどころか損失に繋がります」