こうした駅構内ビューの配信が開始された背景には、東京オリンピック・パラリンピックを控え、増加する訪日外国人観光客に対して各鉄道会社が利便性向上を図りたいという思惑も大きいという。
もちろん、殆どの鉄道会社のウェブサイトには自社ターミナル駅の構内案内図が掲載されている。しかし、その多くは日本語のみであり、まず外国人観光客がそうしたページに辿りつくのは至難の業だ。一方、グーグルストリートビューを活用すれば、多言語対応もお手のもの。どの駅がどの鉄道会社かなど調べることなく構内のようすを事前体感することができるうえ、乗り換えに便利な階段の場所や駅弁屋さんや駅そば屋さんがどのあたりにあるか、ということまでチェック可能だ。
各社各路線が入り組む大都市のターミナル駅は、再開発による駅ビル拡張などもあり巨大化・複雑化しており、今や「巨大迷宮」「地下ダンジョン」と揶揄されることさえもある。今回の駅構内ビュー配信によって、日本国内のみならず、あらゆる地域からの鉄道利用客に対しての利便性が向上することは間違いない。
※【ストリートビュー】東京ステーションホテルは駅構内に先駆けて2012年よりインドアストリートビューを公開していた
なお、こうした大きな駅では頻繁に改良工事が行われることが多いが、駅構内ビューは駅改良のたびに更新される訳ではないため、工事中の駅においては注意が必要だ。