「覆面焼き鳥屋 vs 空飛ぶブタ」の対決! 濃すぎるキャラがインフレ状態を起こす地域密着型・ローカルプロレスの魅力とは

闘う焼き鳥店主

 団体といっても大半は総勢10人に満たない零細企業や任意団体だ。だが、小さい分フットワークは軽い。それぞれの団体が地域性に合わせてユニークな取組みをしている。  たとえば愛知県名古屋市の今池商店街が主催する「今池プロレス」だ。主な所属選手は、ドラゴンズマスク、ミソ・トン・チャンマン、デスロッカー、マグナム今池などだ。
ドラゴンズマスク

竜党の集まる料理店名が背中に記されたドラゴンズマスク

 彼らは商店街のスポンサードレスラーだ。ドラゴンズマスクは中日ドラゴンズファンが集まる中華料理店、ミソ・トン・チャンマンは名古屋のソウルフード「味噌とんちゃん」が看板メニューの居酒屋、デスロッカーは複数のライブハウスより資金を受け、コスチュームとマスクが制作されている。  マグナム今池にいたっては、老舗焼き鳥屋の大将みずからが覆面をかぶってリングに上がる。「ケンさん頑張れ!」など、“中の人”の名前で声援を飛ばす客もいる。  また、今池商店街からほど近い名古屋市千種文化小劇場での有料興行と、毎年9月の「今池まつり」の無料興行を合わせ年2~3回のペースで大会を開催しているが、単に試合を見せるだけではない。

プロレスラーが試合後に結婚式をあげたことも

 試合前には子どもたちをリングに上げてプロレス体験をさせる。また試合後には、リング上でカップルの人前結婚式を執り行う。衣装は地元写真館が提供、入場時の演奏も地元グループによるものですべてが無償だ。
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地域の盛り上げ役でもあり、経済活動の当事者でもあるご当地ヒーロー
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