これらに加え、4000機以上の小型衛星を使った宇宙インターネットや、火星移民船の研究・開発も続く。
二兎を追う者は一兎をも得ず、ということわざがある。昨年9月の事故は、高い性能と低コストという二兎を、焦って追ったがゆえの失敗だったといえるかもしれない。しかし、二兎どころか三兎も四兎も得たいと思ったなら、ためらわずにそのすべてを追いかけ続けるしかない。
もしスペースXが、この試練と挑戦が続く2017年を乗り切れば、ことわざ辞典が書き換わるだけにとどまらず、宇宙開発と私たちの生活も大きく変わることになるだろう。
<文/鳥嶋真也>
とりしま・しんや●作家。宇宙作家クラブ会員。国内外の宇宙開発に関するニュースや論考などを書いている。近著に『
イーロン・マスク』(共著、洋泉社)。
Webサイト:
http://kosmograd.info/
Twitter:
@Kosmograd_Info
【参考】
・Falcon Heavy | SpaceX(
http://www.spacex.com/falcon-heavy)
・Launch Manifest | SpaceX(
http://www.spacex.com/missions)
・Dragon Version 2: SpaceX’s Next Generation Manned Spacecraft | SpaceX(
http://www.spacex.com/news/2014/05/30/dragon-v2-spacexs-next-generation-manned-spacecraft)
・SpaceXさんのツイート: “Prepping to fly again – recovered CRS-8 first stage completed a static fire test at our McGregor, TX rocket development facility last week. https://t.co/QEtKVJ1Jhc”(
https://twitter.com/SpaceX/status/826598817864761344)
宇宙開発評論家。宇宙作家クラブ会員。国内外の宇宙開発に関する取材、ニュース記事や論考の執筆などを行っている。新聞やテレビ、ラジオでの解説も多数。
著書に『イーロン・マスク』(共著、洋泉社)があるほか、月刊『軍事研究』誌などでも記事を執筆。
Webサイト:
КОСМОГРАД
Twitter:
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