依存症対策の実施コストでパチンコ業界の体力が奪われる
ここで真っ先に注目されるのは、公営より民間事業体のパチンコの方だろう。
何しろ536万人というギャンブル依存者(2014年8月厚生労働省発表)を生み出す最大の源泉と見られている業界である(筆者はこの数字には疑義を呈しているが)。
まずは、パチンコ業界が上に挙げた三段階それぞれにおいて適切な処置を施したのち、その実績を監督官庁である警察庁や世間から求められる。仮にパチンコ業界の取り組みが功を奏せば「民間でこれだけの対策が出来たのだから、公営ギャンブルの対策はしっかりしたものが出来る」という信頼を生み出すことにも貢献するだろう。
しかし実際のところ、パチンコ業界が依存対策において、具体的な成果を挙げるためには相応のコストを覚悟する必要がある。