また、この実験でうれしいのが、1日に3個の卵を食べても、血圧や中性脂肪といった数値の悪化が見れなかったところ。コレステロールの性能が上がっただけで、副作用はゼロだったのです。
この結果に対し、研究者は言います。
「1日1個の卵でも、HDLコレステロールの機能は十分にアップするし、粒子が大きいLDLコレステロールの量も増える。しかし、卵の量を1日に2~3個に増やせば、さらなるHDLコレステロールの向上と、血中カロテノイドの増加が期待できるのだ」
もちろん、ひとつの実験だけで判断するのは早計ですし、遺伝的に食事のコレステロールの影響を受けやすい人も存在します。また、現時点で糖尿病を患っている方や卵アレルギーの方なども、いきなり卵を増やすのは止めておいたほうがいいでしょう。
しかし、それ以外の人であれば、卵は想像以上のスーパーフードになる可能性を秘めています。健康診断の結果と相談しつつ、日々の食事に取り入れてみてください。
1.Jang Yel Shin, et al. “Egg consumption in relation to risk of cardiovascular disease and diabetes: a systematic review and meta-analysis”(2013)
2.Peter Whoriskey “The U.S. government is poised to withdraw longstanding warnings about cholesterol”
3.Diana M DiMarco, et al. “Intake of up to 3 Eggs per Day Is Associated with Changes in HDL Function and Increased Plasma Antioxidants in Healthy, Young Adults”(2017)
4.Lamarche B, et al. “Small, dense low-density lipoprotein particles as a predictor of the risk of ischemic heart disease in men. Prospective results from the Québec Cardiovascular Study.”(2013)
5. Danish Saleheen, et al. “Association of HDL cholesterol efflux capacity with incident coronary heart disease events: a prospective case-control study”(2015)
6.Marta K. Zamroziewicz, et al. “Parahippocampal Cortex Mediates the Relationship between Lutein and Crystallized Intelligence in Healthy, Older Adults”(2016)
<文/Yu Suzuki 写真/pixabay>
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「パレオな男」管理人。「120歳まで生きること」を目標に、日々健康維持に励んでいる。アンチエイジング、トレーニング、メンタルなど多岐にわたり高度な知見を発信している。NASM®公認パーソナルトレーナー。あまりに不摂生な暮らしのせいで体を壊し、一念発起で13キロのダイエットに成功。その勢いでアンチエイジングにのめり込む。11月11日、初の著書『
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