「家も車も買ったことがない」印スーパーリーグ所属の元J1カレン・ロバート、その堅実すぎる金銭感覚

日本よりも稼げるアジアサッカー市場

 だが、この「信頼できる人を見つける」というのがかなりの難題に思える。実際、ボブ・サップはNFL引退に追い込まれたときに全財産を失うという経験をしているという。 「サッカー仲間の紹介は信頼してもいいかなと思います。僕の場合は伊野波でしたけど、あとはある程度大きな会社で、担当者の人柄がよければ大丈夫でしょう」    筆者が、かつてJ1、そして現在は中国二部の某クラブを率いる監督の話をするとカレンはこうつぶやいた。 「たぶん、日本よりはもらっているんだろうな……」  確かにその通りで、今やアジアサッカーにおいてJ1は一番儲かるリーグではない。アジアの中には、それ以上にもらえる国がいくらでもある。おそらく、今のカレン・ロバートのキャリアは、市船でFマリノスの選手を三人ドリブルで抜いたとき、高校卒業のときに夢見たものではないだろう。しかし、彼はしぶとくプロ選手として十年以上生き延び、確かに各国で稼いできた。そして貯蓄と資産運用を続け、着実に財産を築き上げた。 「インドでいえば遊佐君がそうだし、タイなら下地君みたいな選手もいますからね。日本以外にもサッカーで稼げる国が沢山あるということですよ」 〈取材・文/タカ大丸〉 【タカ大丸】  ジャーナリスト、TVリポーター、英語同時通訳・スペイン語通訳者。ほかに韓国ドラマの字幕制作も手掛ける。ニューヨーク州立大学ポツダム校とテル・アヴィヴ大学で政治学を専攻。’05年9月「オフィス・スカイハイ」を創業。’10年10月のチリ鉱山落盤事故作業員救出の際にはスペイン語通訳として民放各局から依頼が殺到。その他、C・ロナウドをはじめとする海外有名選手書籍の翻訳を多数手がけ、二冊目の訳書『モウリーニョのリーダー論』(実業之日本社)は三刷を記録。2015年3月発売の『ジョコビッチの生まれ変わる食事』(三五館)は12万部を突破、26刷となる。雑誌「月刊VOICE」「プレジデント」などで執筆するほか、テレビ朝日「たけしのTVタックル」「たけしの超常現象Xファイル」TBS「水曜日のダウンタウン」などテレビ出演も多数。公式サイト
 ジャーナリスト、TVリポーター、英語同時通訳・スペイン語通訳者。ニューヨーク州立大学ポツダム校とテル・アヴィヴ大学で政治学を専攻。’10年10月のチリ鉱山落盤事故作業員救出の際にはスペイン語通訳として民放各局から依頼が殺到。2015年3月発売の『ジョコビッチの生まれ変わる食事』は15万部を突破し、現在新装版が発売。最新の訳書に「ナダル・ノート すべては訓練次第」(東邦出版)。10月に初の単著『貧困脱出マニュアル』(飛鳥新社)を上梓。 雑誌「月刊VOICE」「プレジデント」などで執筆するほか、テレビ朝日「たけしのTVタックル」「たけしの超常現象Xファイル」TBS「水曜日のダウンタウン」などテレビ出演も多数。
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