若い人口構成、経済成長……「メコン流域」がサッカー界からも注目を浴びている理由とは

新たなタレント発掘の場としても注目されるTMCC

 大会の認知度と人気の上昇は、観客数の増加にも表れている。ミャンマー・マンダレーで開催されたヤダナボン-ランサーン・ユナイテッド戦に1万8000人を超える観客が詰めかけたのをはじめ、6試合の総計で過去最高となる7万2800人を動員。全試合が地元テレビ局で放送されたほか、最終戦は大会公式フェイスブックページでもライブ中継されて50万回を超える再生回数を記録するなど、大会への注目度の高まりを感じさせた。  TMCCは新たなタレントを輩出する舞台にもなっている。2015年大会ではボンケット・アンコールのチャン・ワタナカが準決勝のハットトリックを含む5得点をあげて大会MVPに輝き、メコン地域にその名を大きく轟かせた。今オフにはJ3藤枝MYFCへの移籍が決まり、カンボジア人初のJリーガーとして注目を集めている。一身に背負っている。今大会で大活躍したランサーン・ユナイテッドの選手や監督にも、タイをはじめとする国外クラブからオファーが届くことは十分に考えられる。
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人口構成の若さ、ポテンシャルの高さ
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