ニトリのテナントにヨーカドー!?――立場が逆転した流通大手、両者の次の一手とは?

 実は、イトーヨーカドーが2016年に新規出店した店舗のうち、総合スーパーとして出店したのはアリオ柏店(柏市)のみ。それ以外の三ノ輪店(荒川区)、湘南平塚店(平塚市)、そして梅島店は、いずれも食品スーパーとなっている。三ノ輪店は旧店の建て替えであるほか、湘南平塚店は「ららぽーと」への出店であるため、どちらも総合スーパーとして出店するという選択肢があったにも関わらず、だ。また、今年4月に閉店したイトーヨーカドー1号店である千住店(足立区)も、跡地に建設されるマンション内に食品スーパーとして復活することを目指している。

1号店である「イトーヨーカドー千住店」も食品のみの店舗となる予定。 12月現在は建物の解体が進んでいる

 業績低迷に陥っているイトーヨーカドーは、総合スーパー業態の店舗やそれらを核としたショッピングセンターの開発を縮小する方針を示しており、今後は新規出店の際の一手段として、ニトリなどカテゴリーキラーとの提携をさらに強化していく可能性も高い。
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ニトリの次の一手
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