韓国スマートシティ計画が難航……山積みの課題とは

 しかし一方で、韓国内ではスマートシティ(Uシティ)プロジェクトの課題に対する指摘が目立ってきている。  今月13日、韓国情報化振興院が発表した「スマートシティの発展の展望と韓国の競争力」というテーマのもとに作成された「IT&Future Strategy」報告書によると、スマートシティ分野は今後10~20年間で最も早い市場成長が見込まれており、韓国政府もこれを新たな輸出市場として伺っている。  ただ、近年の韓国スマートシティ分野の発展過程を分析してみると、グローバル的な長所より他の国家に劣勢な短所が目立っているというのが、韓国情報化振興院の分析だ。  スマートシティ事業推進に長期間を費やしてきたが、成功事例があまりなく、いまだモデル事業の段階で、本格的な事業には発展せずにいる点が指摘されている。報告書ではまた、今後のスマートシティの発展のために、韓国側が早急に解決しなければならない4つの課題を提示している。   まず、都市建設や革新が持つ社会経済的波及効果を国民に理解してもらい、専門家だけでなく、このプロジェクトへの全国民の参加を促すきっかけの必要性があるという。次いで、都市と地方をしっかり連結させ、格差のない同等の各種都市産業を展開すべきだと主張した。加えて、モデル事業展開後、規制緩和を見据えた法的根拠と手続きの用意の必要性、最後に、スマートシティ構築に必要な技術力を確保できるように国家主導の産業融合戦略の明確化を求めている。  同報告書では「スマートシティは、韓国社会の社会問題を解決するうえに、韓国経済の成長エンジンとなる事業(中略)今後、実質的に成果を出せる実用主義アプローチが必要だ」と強調している。 参照:「newsis.com」 <取材・文/ロボティア>編集部 photo by fabricfestival0 via Pixabay(CC0 Public Domain )> 【ロボティア】 人工知能(AI)、ロボット、ドローン、IoT関連のニュースを配信する専門メディア。内外の最新技術動向やビジネス情報、ロボット時代のカルチャー・生活情報をわかりやすく伝える。編集長は『ドローンの衝撃』(扶桑社新書)の著者・河鐘基が務める。https://roboteer-tokyo.com/ ※ロボティアでは、今回の記事のほかにも下記のような記事を掲載中 ・少々お高い!? インテルがドローン自作キット「Aero」を12月に発売【疼痛治療最前線】VRはモルヒネより鎮痛作用アリ?医療費削減にも期待東大の汗をかく&腕立て伏せするロボット・ケンゴローに世界仰天
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