被害発生から2か月経過後の中国による北朝鮮洪水被害支援にまつわる、ある「噂」

北朝鮮から中国へ戻ってくるトラック(中朝友誼橋)

 8月末、観測史上初めて東北地方へ直撃した台風10号は日本を通過後、9月上旬にかけて北朝鮮東北部へ洪水被害をもたらせた。中国吉林省図們と川を挟み隣り合う北朝鮮南陽は洪水で特に甚大な被害を受けた。  朝鮮中央テレビが、解放(1945年8月15日)以来、最大の洪水被害と伝え、138人死亡、約400人が行方不明、75万人ほどが家を失うなどで支援を必要としてるという。10月末、現地を視察した国際赤十字の視察団が国際的な支援の必要性を訴えるも支援の輪は広がってない。  洪水発生から2か月ほどが経過した11月に入り中国政府は、北朝鮮への緊急支援物資として総額2000万元(約3億円)分を無償提供すると決めたと11月3日に報じられた。  中国は、なぜ2か月も経過してからの支援を決定したのだろうか。
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遅い支援決定の「裏側」
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