サッカーしかやってこなかった自分が、次に目指すべきステージはどこか。金谷はサッカーを諦めた後、1か月も絶たないうちに上場企業の営業として、ビジネスマンとしてのキャリアをスタートさせた。
「業種関係なく探したのは、研修がしっかり整っている会社ということでした。なにせ当時は仕事については、右も左もわからない状態。条件に合った会社まで履歴書片手に直接出向き、『採って下さい』と懇願しました。人事担当者も驚いていましたが、偶然、新卒に欠員が出て採用してもらえました」
2年と期間を決め、起業するための準備期間に当てた。
「起業が目的なので、誰にも負けない結果を残せないようでは話にならない」
2年間の間にメキメキ力をつけ、最終的には200人を越す営業マンの中、全国トップの成績を残すまでに成長を遂げる。その後、退社と同時に資本金5万円、従業員1人という状態で起業を果たす。
「ビジネスの世界で楽しかったのは、努力が結果に比例するということでした。サッカーでは、努力で補えない才能がものをいう部分もあり、いくらやっても先が見えない不安があった。それに起業から他に目を向けることなく事業展開できたのは、やはりサッカーで努力してきたからという自負もありました」