狙えインバウンド。日本のスノーリゾートが秘める潜在的可能性

 10月19日、日本政府観光局(JNTO)が公表した9月の訪日外国人客数(推計値)は、前年同月比19.0%増の191万8000人で、9月としての過去最高を記録した。航空路線の新規就航・増便に加え、これまでの継続的な訪日旅行プロモーションの効果が、訪日外客数の堅調な増加につながった。また、中国からのクルーズの寄港が増加したことも寄与した。市場別では、前年同月比、韓国の伸び率が40%を超え、インドネシア、タイ、フィリピンでも伸び率は30%を超えた。(参照:「JNTO」※pdf)  このように増加し続ける訪日外国人客であるが、彼らのスキー・スノーボードに対する潜在需要は、実は、大きい。「平成22年度ターゲット国ニーズ調査」(観光庁)によると、今後の訪日旅行でしたいこととして、「スキー、スノーボード等のウィンタースポーツ」を、中国31.9%、台湾24.1%、韓国12.9%の回答者が回答している。  また、北海道のニセコは、定住したオーストラリア人などが積極的に海外にその抜群の雪質などを発信していくことで徐々に知名度を増し、「ワールド・スキー・アワード2015」のリゾート部門では、3年連続で1位に選ばれまている。  このように、発信次第では、日本のスノーリゾートはまだまだ多くの可能性を秘めているのだ。  しかし、現状訪日外国人旅行者数の月別推移をみると、1~2月の冬季は閑散期となっているのが現実であり、今後、いかに需要を創出し、スノーリゾートとしての日本をアピールしていくかが課題である。
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