右肩上がりの収納サービス事業。REITなどの可能性も

貸し収納スペース専門のBPO事業者も

 貸し収納スペース運営・管理を行うBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング、業務の外部委託)事業者も存在する。2015年8月、東証マザーズ市場に上場した株式会社パルマもBPO事業者のひとつ。  パルマ社自体は、収納施設を保有してサービスを提供しているのではなく、貸し収納スペース運営・管理に係るBPO事業だけをおこなっている。①ビジネスソリューションサービス(BS):滞納保証付BPOサービスおよび運営受託、②ITソリューションサービス(ITS):予約決済在庫管理および成功報酬型WEB集客支援、③ターンキーソリューションサービス(TKS):施設開発販売、仲介および開業支援が、パルマ社の事業の3つの柱となっている。  ビジネスソリューションサービス(BS)では、申込受付、入金管理、滞納督促、残置物撤去、物件巡回などが具体的なサービス内容である。ITソリューションサービス(ITS)は、利用者のWEBを経由したセルフストレージ申込・予約・使用料決済を可能とし、同時に事業者へWEB上における物件在庫管理サービスを提供するシステム。ターンキーソリューションサービス(TKS)は、収納サービス事業運営のコンサルティング、物件の開発及び事業者への売却といった業務を通じ、開業支援を行う。  パルマ社の特長は、BPOに滞納保証を付加したサービスを提供していることである。トラブルの原因となる連帯保証を無くしていく、連帯保証に替わるサービスを提供していくという最近の時流に乗った形となっている。利用者は収納サービス事業者との一時使用契約締結時にパルマ社へ保証料を支払うことで保証人の設定や敷金が不要となり、また、収納サービス事業者はパルマ社が保証することで使用料未回収リスクの低下とアウトソーシングによる業務全体の効率化を図っている。
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貸し収納スペースREITの可能性
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