例えば、コンサルタント。「自律裁量」がひときわ高いことは、予想通りだ。一人一人のコンサルタントに対する裁量が大きく、いわば自らの腕で、顧客に対峙していく姿を現わしているように思える。一方で、銀行に次いで、「公私調和」が高いことは、私には意外だった。
「きつい、(労働時間あたりの)給与が引く、休暇がとれない、顧客に無理難題を言われる」・・・ときった、現代の4K職場とも言われるようになった、コンサルタントが、現代のコンサルタント志望者のモチベーションエリアと合致しなくなっている端緒かもしれない。
官民統合企業社員の「他者協調」が比較的高かったことは、私には良い兆候だと思われる。M&Aにおいて買った会社と買われた会社の対立は、極めて良く見られる状況と言わざるを得ないが、この企業のPMIをサポートしてきた身としては、形だけの統合に留まらず、両会社のメンバーのマインドや行動の統合が実質的に図られつつあるように思えてならない。
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表3 所属組織別 モチベーションエリア別割合
大学生の「自律裁量」が銀行員に次いで低く、農耕型に偏っていることは、私は危惧している。ビジネスモデルの変革に直面している今日、これからその担い手になる層の狩猟型を、増やしていくことは不可欠だと思うのは、私だけだろうか(表3参照)。加えて、私は、モチベーションエリアに関して、もうひとつ、大きな危惧を持っている。