同じようなことは別の方面からも聞こえてきた。東北地方に赴任したDさんは、特産品販促担当ということで地域おこし協力隊として赴任した。特産品の開発といっても、地元で余っている農産物を加工し何か新商品を作らなくてはいけないというミッションを抱えている。
それなのに、役場の人間にはこう言われたという。
「“試作って言ってもただの料理好きなだけでしょ”って(苦笑)。何かを試作するのにその費用は自分持ち。国から助成金が出ているのにも関わらず、そのお金は地域おこし協力隊の特産品開発には使わせないんです。結局、地元の婦人会のご好意がなければ何も進まない状態でした。結局、自分の思うような試作品を作れないので婦人会のいうままに新商品を開発しましたが、都会から人を呼んでも地元の意見しか通らないなら意味がないですよね」
Dさんは新商品の開発を諦め1年で東京に帰ったという。