北海道内コンビニ店舗数No.1!セイコーマートが「とうもろこし」を売り続ける理由

「ゆでとうきび」はセイコーマートの強みが凝縮されている

 グループ企業は26社にものぼり、小売のみならず、卸・物流、製造、農業生産法人が統合的に運営され、新鮮な生鮮食品を道内人口のほぼ100%に提供する独自の物流網を構築してきた。そのため、他社のコンビニエンスストアやスーパーが進出できない過疎地域にも、セイコーマートだけは店舗を構えている。
ゆでとうきび

今夏好調だったゆでとうきび

 そうしたローカライズされた強みを持つ地域密着型コンビニ「セコマ」の魅力が詰まった、象徴とも呼べる商品のひとつが、毎年7月~9月中旬まで季節限定で販売されていた“ゆでとうきび”だろう。 ゆでとうきび 北海道の名産品とうもろこしの鮮度は、もがれた瞬間から落ちていく。セイコーマートでは収穫した生のとうもろこしを低温輸送。各店舗に運ばれたとうもろこしはすぐに塩ゆでされ、店頭に並ぶ。原材料はとうもろこしと食塩のみだが、ギッシリと実が詰まったこの一本。その引き締まった粒を噛み締めると、プチプチシャキシャキとした食感とともに、柔らかな甘みが口に広がる逸品だ。199円という価格も相まって、手軽に旬の茹でたてのとうもろこしを食べられると、地元住民にすっかり定着している。  生産と物流が密に連携し合ったセイコーマートだからこそ、ゆでとうきびは商品として置くことができるのだ。
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激化するコンビニ戦争
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