小池都知事の打ち出した「20時一斉消灯」は根本解決にならない!

モチベーションエリアに応じたマネジメントが先決

 私が展開している分解スキル・反復演習型能力開発プログラムでは、年間1000人以上に参加いただき、課題解決力向上演習を実施している。その中で、残業となってしまう理由を挙げていただくと、次のようなものが挙がってくる。 ①顧客の都合に出来る限り応えたい ②翌日に持ち越したくない ③付加価値を高めるために時間をかけたい ④上司の突然の指示 ⑤上司が帰らないので、帰れない ⑥残業代も見込んで生計を立てている  これらのうち、④から⑥の状況に直面している組織には、一斉消灯方式が効くに違いない。上司は先を見越した業務指示をするようになり、付き合い残業はなくなり、必要もないのに残業してしまう状況を解消するだろう。  しかし、顧客の都合に出来る限り応えたい、自分なりの業務配分で進捗させていきたい、付加価値を高めたいと思っている、①から③の状況については、一斉消灯方式は、むしろ、役にたたないのではないだろうか。モチベーションが高く、自律的に仕事を進捗させたいと考えているビジネスパーソンであればあるほど、強制的に帰らされる組織は、居心地が悪いのではないだろうか。
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制度頼みのマネジメントは、いらない!
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チームを動かすファシリテーションのドリル

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