経済力の弱い国では景気後退を前に公共投資も必要となった。しかし、ドイツが主導するEUはインフレの上昇を恐れて緊縮政策を実行させた。それがまた経済力の弱い国では景気の後退を更に煽ることになった。その結果、失業率も上昇するという結果を生んだ。一方のドイツは輸出の好調で雇用は増大した。
一方、経済問題に加えて浮上してきたのは、移民・難民問題だ。特に、問題が深刻な財政ダメージをとなっているのが、難民が到着しているギリシャとイタリアである。ギリシャの場合は昨年100万人が到着し、現在6万6300人が難民として全国に散在しているという。(参照:「
Publico」)
EUから助成金は出ているが、彼らを人道的に維持するには十分ではなく、ギリシャ政府の負担になっている。
難民問題については、またひとつ新たな問題が生まれている。ヴィシェグラード・グループと呼ばれているポーランド、ハンガリー、チェコ、スロベーニアの4か国が難民の受け入れに反対し、EU委員会が設定した難民受け入れ割り当てを拒否しているのである。(参照:「
La Informacion」)