スペースXの「ファルコン9」ロケット、試験中に爆発、人工衛星・発射台は壊滅。今後の影響は?

事故の経緯

ファルコン9ロケット(過去の別の機体のもの) Photo by SpaceX

 事故が発生したのは日本時間9月1日22時07分ごろ(米東部夏時間9月1日9時07分ごろ)のことで、このときファルコン9ロケットは、9月3日に予定していた打ち上げに向けて、フロリダ州のケイプ・カナヴェラル空軍ステーションにあるロケット発射台の上で試験を行っていた。  ファルコン9は起業家イーロン・マスク氏が立ち上げた宇宙企業スペースXが開発した大型ロケットで、これまでに28機が打ち上げられている。  事故発生時に行われていた試験は「スタティック・ファイア・テスト」(Static Fire Test)と呼ばれるもので、打ち上げの数日前に、ロケットに推進剤を入れるなどして実際の打ち上げとほぼ同じ状況をつくりだし、ロケットや発射台の機能や、打ち上げまでの手順の確認を行うもので、同社のロケットでは毎回行われているものである。他のロケットでも同様の試験が行われることがあるが、スペースXのロケットでは試験の最後に、機体を固定した状態でエンジンを数秒間だけ噴射し、第1段機体やエンジンの健全性をより念入りに確認するという、他にはない作業を行う。  問題が起きたのは、このスタティック・ファイア・テストの一環として、ロケットに推進剤(燃料のケロシンと酸化剤の液体酸素)を充填する作業を行っていた最中のことだった。傍目には何の前触れもなく、突如としてロケットの第2段機体の液体酸素タンク付近から火が上がり、そのままロケット全体を包み込むようにして大きく燃え上がった。やがてロケットが崩壊し、先端に載っていた人工衛星も脱落して炎上、さらにロケットから周囲に撒き散らされた燃料にも引火し、発射台全体が大きな炎に包まれた。
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爆発の原因は?
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