杜の都・仙台で激しい競争に晒される「旧型イオン大型店」は生き残れるか?

 前回の記事では、仙台市各地の再開発計画と震災復興需要を取り込むかたちで進みつつある、仙台市郊外~近郊地域における「復興・防災型イオン」の出店計画を通して「商業のイオン化」の様子を紹介した。  しかし、杜の都・仙台における「商業のイオン化」は、郊外~近郊地域のみに留まらない。  そこで、今回は郊外地域との競争に加えて、中心部どうしの熾烈な競争に晒されつつも「イオン流の店舗改革」で攻勢をかけ、生き残りを図ろうとしている仙台市中心部の「旧型イオン大型店」の奮闘を紹介する。

商業ビル、オフィスビルが林立する仙台市青葉区の中心商店街エリア。左奥にはイオンのファッションビル「仙台フォーラス」も見える

仙台中心部の「顔」だったダイエー旗艦店を引き継いだ「イオン仙台店」

 前回の記事でも紹介した、近いうちの着工が予定されている東北大学雨宮キャンパス跡地(青葉区)以外にも、仙台市中心部には「商店街立地」「高層型店舗」の、いわば「旧型」とも言うべきイオングループの老舗大型店が2店舗ある。  そのうちの1つが、1975年9月に開業した「ダイエー仙台店」を引き継ぐかたちで今年3月に開業したばかりの総合スーパー「イオン仙台店」だ。
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イオン化した元ダイエー、生き残りの鍵は?
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