次に損益計算書(PL)を見て、原価の構造を把握しよう。
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大手IT企業、テレビ局の売上原価、販売費営業利益
有力ネット企業同士で比較すると、なんといってもmixiの特異性が際立つ。売上原価を示す青色の部分がほとんどないのがお分かりだろうか。設備投資などを必要としないIT企業の真骨頂である。逆にサイバーはIT企業の中では売上原価の割合が非常に高い。
参考までにサイバーエージェントが参入する大手テレビ局の数値も入れてみたが、まだまだ乗り越えるべき壁は大きいことがわかる。
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サイバーエージェントの売上原価の内訳
原価の中身はほとんど、媒体費だ。広告事業を行っているため、メディアに配分する費用がかさむのである。ゲームや新規事業一本でやれば原価はおさえられ、利益率が高い構造にできることには違いない。
現に、ゲーム事業のみの営業利益率は20%を超える。しかし、ゲームは浮き沈みが激しい。「パズドラ」を手がけるガンホーが一時任天堂の時価総額を抜いたことがあったが、’16年7月現在では10分の1以下になっていることからも、それが窺い知れる。
やはり高い利益率は望めなくとも、サイバーエージェントは同社のルーツである「広告代理店」業と、切っても切り離せないのだろう。