なぜだ!? 牛丼の松屋がトマトカレー味ラーメン発売で本社に突撃!

それにしてもなぜトマトカレーをセレクト?

――夏に酸味というのはわからないではない。しかし、そこでトマトカレーを持ってくるとは大胆すぎやしないか? 「社内でも味の方向性で苦心したようです。トマトカレーをカップめんとしてアレンジした時に、どのような味がふさわしいのか。1回目の試食後、商品開発グループからは『桃太郎トマトのようなトマトの自然な甘みと酸味を出してほしい』と改良の要望が出ました。とはいえ、『自然な甘みと酸味』といったバランス感覚というのは難しいものですから、エースコック様には何度もやり直していただくことになってしまいましたね。特にフレッシュな酸味は再現が難しかったため、乾燥スープだけでなく、袋ペーストでの提供に行きつきました」  既存のファンがいる以上、イメージからかけ離れた味にはできないわけだ。 「松屋の店舗で提供する商品は、弊社の商品開発グループの試食で承認を得る必要があります。今回の商品も同様にしています。このほか、当社の無添加・健康路線を出すため、“人工甘味料不使用”もお願いしており、製造原価があがってしまったとは思います。エースコックさんには、何かとご苦労をおかけしてしまっています」  突飛な新商品ながら、押さえるべきところは押さえているということか。 ――ところで、夏の恒例といえば、店舗でのトマトカレーはいつごろになるのか? 「トマトカレーなのですが……夏の恒例のトマトカレーの導入は予定されていないんです。すみません! 6月は、創業50周年記念月なものですから、3週連続・定食500円キャンペーンを行う予定なんです。このキャンペーンひとつに賭けて注力するということで、今年はお休みになってしまいました。今年の夏はお家でトマトカレー味ラーメンを味わっていただければ」  予想の斜め上をいく松屋の次なる施策が楽しみである! <取材・文/江沢 洋>
1
2
バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会