タイの国内移動、長距離バスに代わりLCCが台頭

国内旅行の低コスト化

 LCC数社がひしめき合う市場になったことで、国内線のチケットがとにかく安くなった。  予約のタイミングによっては長距離バスよりも低い価格になっているし、万が一LCCの通常料金であったとしても移動にかかる時間を考えると、コストパフォーマンスは陸路よりも断然空路の方がいい。

東北で大きな街のひとつになるウドンタニー。空港から市街、さらに隣国ラオスとの国境までの乗り合いバスが発着する

 例えばバンコクから東北部の大きな街、ウドンタニー県に行くとしよう。バンコクからおよそ560km離れている。長距離バスでは1等車(エアコンつきで、バンコク-ウドンタニー間を休憩以外ノンストップで走る)は片道389~470バーツ(約1220~1470円)だが、6~9時間はかかる。しかし、エアアジアでウドンタニー国際空港までバンコクから飛ぶと、片道690~890バーツ(約2160~2780円)と少し割高なものの時間はなんとたったの1時間である。さらに、割高とはいっても、数か月先のフライトを予約すると490バーツ(約1530円)まで下がることもある。  一方、長距離バスは数か月先の予約はあまりできない上に、仮にできたとしても値が下がらない。

長距離バスのVIP車は座席および通路の幅が広く、リクライニングもフルフラットになるものもある

 また、タイの長距離バスは法律で距離により乗務員や運転手の数が最低何人と定められているものの、運転手自身にモラルが低い者が少なくないこともあり、居眠り運転やスピードの出し過ぎによる横転事故が頻発し、多数の死傷者が発生している。  しかし、LCCに関していえば、2014年12月にインドネシアでエアアジア墜落事故があったものの、タイ国内でLCCの墜落事故はまだ発生していない。事故率が低いので、むしろ飛行機のほうが安全だという声もあるのだ。
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サービスはそれなりだがタイ人の生活を変えた
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