そんな状況下、現時点でもっとも科学的に認められた対策法は、ズバリ「チューブエクササイズ」です。
その名のとおり、エクササイズ用のゴムバンドを使った運動のことで、2006年にケンタッキー大学が行った実験によれば、3週間のトレーニングを行った参加者は、肩の位置が自然に9センチも後ろに下がっていたとか(3)。実際、わたしも1週間ほどのトレーニングだけでも明確な効果が実感でき、いまでは胸を張った姿勢を難なくキープできるようになっています。
それでは、具体的なトレーニング法を紹介しましょう。
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▼トレーニング1:肩甲骨リトラクション(Source: Mark Kluemper et al)
腕を90度に上げて、チューブを左右に引っ張ります。
Source: Mark Kluemper et al
▼トレーニング2:エクスターナル・ローテーション(Source: Mark Kluemper et al)
肩を90度に開いて、そのままチューブを上に引っ張ります。
Source: Mark Kluemper et al
▼トレーニング3:ショルダーフレクション(Source: Mark Kluemper et al)
両腕を前に出し、そのままチューブを上に引っ張ります。
Source: Mark Kluemper et al
以上のトレーニングを、それぞれ次のスケジュールとセット数で行います
1:一週目:10回 × 3セット
2:ニ週目:15回 × 3セット
3:三週目:20回 × 3セット
4:四週目:10回 × 3セット
5:五週目:15回 × 3セット
6:六週目:20回 × 3セット
ちなみに、近ごろは100円ショップでも「トレーニングチューブ」が手に入ります。専用のチューブは高価なので、まずは安物で1週間ほど試してみてください。
いったん良い姿勢が身につけばしめたもの。あとは自動的に男性ホルモンの量が増え続け、自然とレジリエンスを維持できるようになります。
<文/Yu Suzuki>〈プロフィール〉月間100万PVのアンチエイジングブログ「パレオな男」(
http://yuchrszk.blogspot.co.id/)管理人。「120歳まで生きること」を目標に、日々健康維持に励んでいる。アンチエイジング、トレーニング、メンタルなど多岐にわたり高度な知見を発信している。NASM®公認パーソナルトレーナー。あまりに不摂生な暮らしのせいで体を壊し、一念発起で13キロのダイエットに成功。その勢いでアンチエイジングにのめり込む。
1.Nair S et al. “Do slumped and upright postures affect stress responses? A randomized trial.”
2.Dana R. Carney et al. “Power Posing: Brief Nonverbal Displays Affect Neuroendocrine Levels and Risk Tolerance”
3.Mark Kluemper et al.“Effect of Stretching and Strengthening Shoulder Muscles on Forward Shoulder Posture in Competitive Swimmers”