ファルコン9ロケットが海上の船に降り立つ場合の飛行経路を示した図。今回のように余裕が少ない打ち上げの場合、画像中央に描かれた水平速度を落とすための「BOOSTBACK BURN」を行わないため、条件はさらに厳しくなる Photo by SpaceX
2回目となる今回も、スペースXやイーロン・マスク氏は、事前に「成功は望めない」や「成功する確率は五分五分だ」と述べるなど、否定的な見方をしていた。ただその一方で、通常であれば着地時の噴射を1基のエンジンで行うところを、今回は3基のエンジンで行い、まさにブレーキを思い切り踏み込むように、一気に速度を落として着地するという新しい方法が試された。
結果、これが功を奏したのか、ロケットは見事に船の甲板の真ん中へと舞い降り、着地に成功した。
成功後、マスク氏はTwitterで「Woohoo!!」と雄叫びをあげ、さらに「ロケットの格納庫を増築する必要があるかもしれない」と、回収頻度が上がることへの期待を語った。もし今後も今回のような打ち上げでも安定して回収することができるようになれば、ファルコン9にとってはほとんどすべての打ち上げで回収ができるということになるため、マスク氏の喜びは当然のものであった。