駅のホームは「事故多発地帯」。地下鉄ベビーカー挟み込み事件に見る問題点

境正雄

photo by つつじ / PIXTA(ピクスタ)

 さる4月4日、東京メトロ半蔵門線九段下駅で起きた“ベビーカー挟み込み事故”。列車がドアにベビーカーを挟んだまま発車し、車内とホームで非常ボタンが押されたにも関わらず停止せず、結局ベビーカーは大破してしまった。で、件の列車はそのまま何事もなかったかのように次の駅に向かっていったのだとか。ベビーカーにもし子どもが乗っていたら一大事。けが人が出なかったことは、不幸中の幸いというべきだろう。そして、この事故を受けて国土交通省は鉄道事業者の安全担当者を集めて会議を行うなど、大きな議論へとつながっている。
【参照】半蔵門線、ベビーカー挟み100メートル走行 運行優先でブレーキ怠る(4月4日東京新聞)

 ところが、ある鉄道関係者は「いまさらという印象が強い」とこぼす。

「鉄道のドアの挟み込み事故は、これまでも何度も議論になっています。ベビーカーに限っても、国土交通省が2012年から翌年にかけて調査を行い、ドアにベビーカーの車輪や車軸を挟み込んでしまうようなケースが多くあったことが報告されている。今回の事故の問題はそこではないと感じます」(参照:「公共交通機関等におけるベビーカー利用に関する協議会とりまとめ」※pdf注意)

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「ブレーキを踏みづらい」空気

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