鉄道歴史パークで「フリーゲージトレイン」の車内を見学してみた<コロラド博士の鉄分補給>
鉄道シリーズの締めくくりに伊予西条鉄道フェスタ2019をご紹介する予定でしたが、イージス・アショアや伊方発電所などのテーマが入った為に年が明けてしまいました。西条には、鉄道歴史パーク in SAIJOという比較的新しい鉄道公園、博物館があります。
昨年ではありますが、2019/11/23,24にかけて伊予西条鉄道フェスタ2019 が開催され、多くの観光客で賑わいました。今回から数回にかけてこのイベントと鉄道歴史パーク in SAIJOのご紹介をします。
なお今回は写真が多いのですが、閑散時であったためより綺麗に撮影できている一昨年(2018/11/02)撮影の写真もあります。
鉄道歴史パーク in SAIJO とは、JR四国予讃線伊予西条駅に隣接した四国鉄道文化館 と十河信二記念館 、観光交流センター からなる小ぶりの鉄道公園施設ですが、四国鉄道文化館とJR本線のレールが締結されています。これは大切なことで、かつて秋葉原にあった交通博物館最大の欠陥が、本線と接続されていないことでした。
十河信二記念館は、新幹線の父とされる故十河信二(そごうしんじ)国鉄総裁の記録を残す展示館で、戦後荒廃していた国鉄の復興から新幹線計画立案と事業化の歴史が十河総裁の足跡と共に紹介されています。
鉄道歴史パーク in SAIJOは、JRグループ内(JR貨物を除く)で唯一新幹線がやってこないJR四国と愛媛県の新幹線誘致運動拠点を兼ねていると言ってよいでしょう。そのため四国鉄道文化館北館での0系新幹線の屋内展示と南館での二代目フリーゲージトレイン実験車両の屋外展示を目玉としています。新幹線の歴史を知るには十河信二記念館とあわせて優れた施設と言えます。
伊予西条鉄道フェスタ2019 では、23日土曜日に屋外展示の二代目フリーゲージトレイン実験車両車内特別見学があり、他に新型特急2700系の乗車体験等が行われました。フリーゲージトレイン(正式には軌間可変電車)実験車両の初代は、多度津工場の解体線で解体されてしまい、二代目が四国鉄道文化館北館で屋外展示、三代目が実験車として運用中です。
翌24日には南館前に恒久敷設してあるミニレール列車の乗車会が企画されていましたが、あいにくの雨天で中止となりました。
11/23日は、通常公開していないフリーゲージトレインの内部公開を目当てにへこみデミオで西条へと向かいました。本来は、鉄道で行くべきなのですが特急乗り継ぎのため時間とお金がかかりすぎるので、もう高速道路は怖くて走れないほどヨレヨレのへこみデミオの活躍となります。(案の定、寝坊したので行きは高速道路を使いました。)
へこみデミオが頑張って高速を走りきってくれ、西条駅までたどり着くと、通常の駐車場でなく仮設駐車場に通されましたが、徒歩5分程度の場所でしたので苦にはなりませんでした。仮設駐車場から西条駅まであるき、更に跨線橋を渡って駅本屋の反対側にでると住宅街に面した駅南広場に四国鉄道文化館南館と軌間可変電車第二次試験車両先頭車があります。特別展示終了まで40分ほどしかありませんので南館で南北館共用の入場券(大人300円)を購入し入館、展示場からまた外に出てフリーゲージトレインの特設乗車口に行きました。
いつもは閉鎖されている乗車口が解放されており、乗車口から直接客室に入りました。試験車ですのでデッキと客室は分離されていませんが、うるさそうです。
中はたくさんの子連れ客で、なかなか進みません。お年寄りと幼児には座席で休んでいる人が居ました。座席の反対側にはフリーゲージトレインと四国新幹線の説明パネルがありますが、肝心のフリーゲージトレインは第三次試験車の技術試験こそ成功していますが、余りのコスト高のために採用断念となっています*。
〈*近鉄に逆風? 国交省が北陸新幹線のフリーゲージトレイン導入断念 開発コスト上昇も2018/08/27産経新聞〉
鉄道歴史パーク in SAIJOとは
フリーゲージトレイン車内特別公開
この連載の前回記事
2020.02.28
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