「僕らは覚醒した、きみたちはどうだ?」<日本人がまだ知らない香港デモの実像・後編>
「命がけ」というレッテル
これがその時の動画だ。そこにいる誰もが皆、必死で生きようとしていた。命を捨てようとする者などひとりもいなかった。生き残るための道を探していた。生にしがみついていた。気づけば、私自身もそのひとりだった。 あの夜、何があったかはまだ書くことができない。ただ、あの夜、彼らと一緒に食べたカップラーメンの味と、「あなたは命の恩人だ」と震えながら、ある香港人がおごってくれたコーラの味は、生涯、忘れることがないだろう。簡単に、命がけだ、死を覚悟などと言ってほしくない。命からがらだ。這ってでも、下水道通ってでもみんな生きようともがいた。 生きるために、よりよく生きるために彼らが抵抗しているということをこれを読んでいる人々はどうか忘れないでほしい。緊急です。
— 大袈裟太郎 こと猪股東吾 (@oogesatarou) November 17, 2019
日本語を話せる香港市民からのメッセージです。拡散してください。#香港#PolyU pic.twitter.com/ugTZ8yXzSh
香港のこれから ~僕らは覚醒した
おおげさたろう●1982年生まれ。本名、猪股東吾。リアルタイムドキュメンタリスト/現代記録作家。ラッパー、人力車夫。2016年高江の安倍昭恵騒動を機に沖縄へ移住。やまとんちゅという加害側の視点から高江、辺野古の取材を続け、オスプレイ墜落現場や籠池家ルポで「規制線の中から発信する男」と呼ばれる。 2019年は台湾、香港、韓国、沖縄と極東の最前線を巡り「フェイクニュース」の時代にあらがう。2020年6月よりBLM取材のため渡米。
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2020.01.10
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