2年前に菅原一秀前経産相も出席?統一教会と政治家の極秘会合、直撃取材に対し教団関係者から脅迫も<政界宗教汚染〜安倍政権と問題教団の歪な共存関係・第22回>
10月23日の昼前、ある目的を持った地方議員たちが東京・新宿に参集した。前日に行われた「即位礼正殿の儀」に参列したわけではなく、同日夕刻から開催される首相夫妻主催の晩さん会に出席するためでもない。都内のホテル宴会場で開催される「平和大使と地方議員の集い」なる懇親会に出席するためだ。その宴会場の受付で地方議員たちを出迎えたのは統一教会(世界平和統一家庭連合)の関係者だった。
10月に入って筆者は「毎年秋口、統一教会が政治家を招待して教団青年部との懇親会を開いている」との情報を得た。今年の開催日は皇位継承式典の中心儀式が執り行われた期間内の10月23日。
2年前の同懇親会には当時、衆院選を控え6期目の当選と閣僚入りを目論む菅原一秀前経産相が参加していたという。今年はどんな政治家が出席するのか、菅原大臣(当時)は現れるのか。確かめるべくジャーナリストの藤倉善郎氏とともに、今年の懇親会会場である京王プラザホテル最上階に設けられた高級宴会場・スカイバンケット「あおぞら」に赴いた。そこで我々は教団関係者による烈しい取材妨害と殺意を仄めかす脅迫に遭遇することになる。
天空を仰ぐ宴会場で行われる懇親会の目的は何か。そのひとつが政治家に青年信者たちを引き合わせ、選挙活動や議員活動をサポートする運動員やスタッフとして派遣することにあるという。
2年前、菅原議員が出席した後に判明した事象からもその一端が垣間見える。菅原には2017年10月10日公示22日投開票の第48回衆院選で、統一教会の青年信者を運動員として使っていたとの疑惑がある。この疑惑について当時、菅原の政策秘書を務めていた現練馬区議会議員の柴田幸子と菅原本人に翌年4月の練馬区議補選の際、直当て取材したところ、二人の回答内容に食い違いが見られた。
また、17年11月3日に統一教会の2世信者組織・勝共UNITEが永田町の星陵会館で開いた憲法改正イベントに、ゲストスピーカーとして菅原が登壇し青年信者を激励したことが判明している。
〈参照:統一教会イベントで2世信者を激励した議員に「信者運動員使用」疑惑浮上。本人を直撃|HBOL〉
菅原一秀前経産相も過去に出席していた教団青年部の懇親会
選挙運動員派遣の見返りとして教団イベント出席を密約か
この連載の前回記事
2019.10.26
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