【ファクトチェック3】府税収入は本当に増収しているのか?
横山さんは、年末に発行している維新タイムズ2018vol.3で、もう少し具体的に書いていますので引用します。「府税収入を着実に増収」「H19約8900億円→H29約1兆1,700億円」「2800億円回復」だそうです。
出典:維新タイムズ2018vol.3より
出典は、「平成30年大阪府財政ノート 府税収入の推移より」と解説していますので、その「
平成30年大阪府財政ノート」をもう少し見てみます。
府税収入の推移は、図⑦のとおりです。
図7・府税収入の推移
出典:財政ノート(平成30年9月)[1] 大阪府の財政状況 8.府税収入の状況 (2) 府税収入の推移
しかし、数字が合いません。「H29約1兆1,700億円」という数字に当たるのは「府税実質収入」の「11,667」億円と見られます。それならH19年は、11,591億円です。
したがって、正しくは
〇「H19約1兆1,591億円→H29約1兆1,667億円
7.6億円/年 回復 」です。
✖維新タイムズ、
✖「H19約8,900億円→H29約1兆1,700億円
2800億円/年 回復 」
✖バツですよぉ~!
ぜんぜん違うんですが? やばくないか?
約8900億円という数字は、H21(2009年)の数字です。なんでこんな簡単なミスをしたのか。ミスでなければ、税収が増収したという見せかけ(フェイク)を市民に宣伝するためになります。
以上、後半は彼女も賛同する薔薇マークキャンペーン事務局の「反緊縮・地方経済政策マニフェスト」を紹介し、大阪府政に関しての彼女なりの政策を提案している。(参照:
大石あきこブログ)
<文/大石あきこ Twitter ID:
@oishiakiko>
おおいしあきこ●1977年大阪市生まれ。大阪生まれ大阪育ち。大阪大学工学部、大阪大学大学院環境工学専攻、大阪府入庁。2008年には橋下知事就任時、サービス残業に抗議し話題に。2018年10月末退職。大阪市淀川区で「
音くらしデザイン研究所」設立