なぜクラフトジンブームが起きたのか? その背景には200年ぶりに復活したある免許の存在があった

山椒やゆず、茶葉をボタニカルに

 前述のとおり、日本国内においてもクラフトジンは活況を見せている。ジャパニーズ・クラフトジンは、ジンとして必須のジュニパーベリーが入っているほか、大小さまざまな酒メーカー、日本各地の地酒蔵元や泡盛、焼酎、梅酒の蔵元が、それぞれの酒をベースに特産果物を加えるなど、地方の特色が濃いのが魅力だ。  茶葉や山椒、ヒノキ、ゆず……。日本の食を彩るさまざまな植物由来のスパイスや果皮などがボタニカルとして利用されているため、洋酒のハードリカー好きはもちろん、焼酎好き、日本酒好き、泡盛好き、はては養命酒好きにとっても、お気に入りの一本を見つける楽しみがある。  こうしたボタニカルが使われていることで、日本食にも合う食中酒として味わうファンも増えているという。今は静かなブームだが、今後クラフトジンブームが普及していけば、地方復興の切り札としても期待できるかもしれない。 <取材・文・撮影/林 泰人>
ライター・編集者。日本人の父、ポーランド人の母を持つ。日本語、英語、ポーランド語のトライリンガルで西武ライオンズファン
1
2
3
バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会