「水も飲まないハンスト」で収容者が倒れても変わらない、入国管理局の扱い
「安全な国に住みたい」とブラジルから日本に移住

11月20日にハンストを開始する際に、ハンスト決行者たちがセンターに提出した申入書。制度の改善を訴えている
Wさんは36歳の日系3世。ブラジルに住んでいた13歳のときに身代金目的で誘拐されたことがあるという(すぐに釈放された)。父も3回の強盗に遭っていたことで「安全な国に住みたい」と、同じ年にWさんは両親と2人の妹とともに日本に移住した。
Wさんは深い理由は語らなかったが、あるとき悪い仲間に巻き込まれて自動車窃盗罪に問われ、1年10か月の服役生活を送った。それによって日本での生活を保証していた永住者ビザが失効することになってしまい、在留資格を失ったWさんは出所後に即、西日本にある収容施設で7か月収容されてしまう。
その7か月後には仮放免されるが、Wさんは再び自動車の窃盗に関わってしまう。というのは、仮放免は1か月か2か月ごとに、各地にある入管の窓口で更新手続きをせねばならない。その更新手続きのときに、Wさんは担当者から「あなたの場合は再収容もありえますよ」と言われた。これに失望したWさんはヤケになって、また誘われるままに犯罪に走ってしまったのだ。
そして再び刑務所に3年間収監され、出所後に名古屋の入管施設で1年間、次いで東日本入国管理センターで9か月間、合計で1年9か月間の収用生活を送っている。
「水も飲まない」ハンストを始めて2週間、「いつまでやるかは考えていない」

被収容者との面会は、刑務所のようにアクリル板越しに行う(法務省のホームページより)
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