面接やプレゼンの成功率が向上。たった2分でできる「ハイパワーポーズ」とは?

 営業やコンサルタントのような仕事をしていると、商品提案やコンペなどでクライアントの前でプレゼンをすることは多々あるだろう。プレゼンの場はまさに「真剣勝負の場」と言える。

自信を高める「ハイパワーポーズ」とは?

腰に手を当てたり、両手を肩幅より広げ、自信を見せる「ハイパワーポーズ」

 そのような真剣勝負に勝つためには、論理的な資料を作成したり、商品が魅力的に見えるようデザインにこだわったり、クライアントとの信頼関係を事前に高めたり……。勝利の可能性を1%でも高めるため、入念な準備を行う人は多い。  今回は上記のような準備を行なったうえで、さらにプレゼンの成功率を高められる、それもたった2分間でできる心理術をご紹介する。筆者自身も実践しているテクニックだ。  ハーバード・ビジネス・スクール准教授のエイミー・カディ氏は‘12年にTED(著名人がステージに立って自身の研究や考え方を講演する)に登壇して、ある実験結果を発表した。  それは、「自信があるポーズを取ることで、自分の気持ちをコントロールすることができる」というものだ。  カディ氏はこの自信のあるポーズのことを、「ハイパワーポーズ」と呼んでいる。たとえば、腰に手を当てたり、机の上に両手を肩幅より広く広げて置くような「自分を大きく見せる」、「テリトリーを広く取る」ようなポーズのことだ。

体を萎縮させるような「ローパワーポーズ」は相手に与える印象を低下させてしまう。面接やプレゼンの前にスマホやパソコンを覗き込むような姿勢を取ることもマイナスに作用する

 研究によれば、この「ハイパワーポーズ」を取ることで、脳内のホルモンに変化が現れることがわかっている。  まず、テストステロンという自信を高めるホルモンの分泌量が増加。その結果、自分の自信が高まり、人と競い合う行動を取る傾向が高まるという。  さらに、コルチゾールというストレスホルモンの分泌量が減少することもわかっている。コルチゾールは困難な状況を避けるよう感情に影響を与えるホルモンだ。それが減少することで、「困難な状況を避けたい」という気持ちが起きづらくなり、逃避しなくなる傾向が高まる。  つまり、「ハイパワーポーズ」をとることで自信や競争心が高まり、リスクへの不安を感じづらくさせるよう、脳をコントロールすることができるのだ。
次のページ
「ハイパワーポーズ」の効果を検証
1
2
3
バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会