この多度津工場、鉄道関係だけでなく、建築物がたいへんに価値のある産業遺産で、明治21年の木造建屋や、昭和6年の鉄筋コンクリート建屋、昭和10年代の鉄骨トタン葺き建屋、旧帝国海軍西条飛行場から移築されたカマボコ型格納庫など、強く興味を引かれるものが多く現役で大切に使われています。工場の建物は、外観が多少痛んでも大切に使われますので、とても古い建屋が残ることがありますが、JR多度津工場は特にその傾向が強いです。
15時になると多度津駅行きの最終シャトル列車が発車します。今回は、121系電車の第17編成を改造した7200系電車第17編成が使われていました。このシャトル列車は、多度津駅構内の移動と言う扱いで、多度津駅を目的地とするか経由する切符があれば乗車できます。多度津駅から乗車する場合は、特例で多度津駅の入場券があれば往復乗車できます。僅か片道18分の乗車時間ですが、たいへんに乗り応えがあります。
閉会時間となり、もうお客は殆どいません。左手の木造の建物は、昭和10年築で現在展示室として利用中。2018/10/28撮影
今回私は、時間がなかった為に徒歩15分ほどの多度津岸壁無料駐車場100台に車を置きましたが、やはり鉄道で来たほうが楽しめます。特にシャトル列車は外せません。また、演示や鉄道廃物品販売は午前中〜昼に行われますので、昼前には入場したほうが良いです。
15時半になると閉会で、お客も殆どいなくなりました。私も正門から退出して、休憩を取りながら21時に高知に帰り着きました。
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事故防止合言葉。ちょっと多過ぎる気がします。2018/10/28撮影
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工場ではよくある光景ですが、場内のあちこちに張り出してあります。2018/10/28撮影
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結局1時間半ほど滞在しましたがとても楽しめました。閉会間際だったので空いていましたが、鉄道廃用品は売り切れ、演示も幾つかは終わっていました。本来、写真中央にJR多度津工場本場(ほんば)という築約70年の事務棟があったのですが、残念ながら老朽化の為、今年2月に解体されてしまいました。2018/10/28撮影
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多度津駅から多度津工場まで800m程度です。西浜の多度津岸壁無料駐車場100台に車が置けますが、鉄道で行くことをお勧めします。2018/10/28撮影
多度津工場の公開は、小さなこどもから大人まで楽しめるものですが、高知運転所の一般公開に比べると毒気が少ないです。多度津工場の他に高松、徳島、松山、宇和島、高知運転所が一般公開されますが、高知運転所は一見他と同じながら、かなり変わったノリがあり、機会があればこれまでの記録をご紹介します。
また、今年最後のJR四国鉄道の日ふれあいまつりは、11/4(日)宇和島運転区です。JR四国が独自に開発し運行する超小型新幹線車両など珍しいものが公開されます。また、多度津で見かけたモンスター2匹(れっちゃくん、すまいるえきちゃん)も現れるようです。(参照:
JR四国ニュースリリース)
『コロラド博士の「私はこの分野は専門外なのですが」』番外編
<文/牧田寛 Twitter ID:
@BB45_Colorado photo/
USMDA via flickr(CC BY 2.0)>
まきた ひろし●著述家・工学博士。徳島大学助手を経て高知工科大学助教、元コロラド大学コロラドスプリングス校客員教授。勤務先大学との関係が著しく悪化し心身を痛めた後解雇。1年半の沈黙の後著述家として再起。本来の専門は、分子反応論、錯体化学、鉱物化学、ワイドギャップ半導体だが、原子力及び核、軍事については、独自に調査・取材を進めてきた。原発問題についてのメルマガを近日配信開始予定