「一生懸命やっているのに認めらない」ストレスはこうして解消!
パンク寸前! 業務過剰によるストレスを乗り切る効果的なタイムマネジメント」)
タスクマネジメントの演習をしていて、よく受ける相談に、「これほど忙しくしているのに、評価が上がらない」「一生懸命やっているのに認められない」……というものがあります。状況を聞いて、サポートしてみると、この問題は、自分のモチベーションファクター(意欲を高める要素)に照らして調整すると解決しやすいことがわかってきました。
20年来の演習参加者が繰り出した事例をモデル化した、日本のビジネスパーソンが直面しがちなタスクのスケジューリングをしてもらい、優先順位が高いと思う業務を洗い出してもらいます。
その結果は、自分と同じモチベーションファクターの業務を高順位にする人と、自分とは逆のモチベーションファクターの業務を高順位にする人とに二分されるのです。
モチベーションファクターとは、人それぞれがもつ意欲が高まる要素です。私はモチベーションファクターを次の2つの志向、6つの要素に分類しています。(参照:「「やる気の源泉」を見極めてマネジメントすると集団はうまく回る!」)
2つの志向と6つの要素、その内容
●牽引志向
・目標達成(目標に向かって挑戦することにやる気が高まる)
・自律裁量(任されて仕事をすることに意欲が上がる)
・地位権限(地位が高まることにモチベーションが向上する)
●調和志向
・他者協調(周囲と協力することにやる気が高まる)
・安定保障(安心して仕事をすることに意欲が上がる)
・公私調和(バランスをとることにモチベーションが向上する)
自分と同じモチベーションファクターの業務を高順位にする人は、例えば目標達成型であれば目標達成に適う業務の優先順位を高くする、他者協調型であれば他者協調に適う業務の優先順位を高くするわけです。
逆に、自分とは逆のモチベーションファクターの業務を高順位にする人は、例えば自分は目標達成型であっても安定保障に適う業務の優先順位を高くする、自分は地位権限型であっても公私調和に適う業務の優先順位を高くするということです。
自分のモチベーションファクターに素直に従い業務の優先順位を付ける人は、仕事がやりやすく、進みやすい、ストレスが溜まりにくいと言えます。自分のモチベーションファクターと会社が期待するモチベーションファクターが一致している場合には、優れた成果を生み出しますが、一致していない場合には、いわばひとりよがりな取り組みになってしまい、そのことがストレスの元になってしまうおそれがあります。
自分とは逆のモチベーションファクターで業務の優先順位を付ける人は、会社の期待に沿って優先順位の調整ができる人と言えます。しかし、自分のモチベーションファクターとは異なる分、仕事のやりにくさを感じたり、進みづらかったり、ストレスが溜まりやすい傾向があります。
業務が山積すればするほど、スケジューリングに苦労するものです。1日で出来るとは思えない業務量を抱えて、何から手をつけようかと考える暇もなく、端から片付けようとしますが、積み残しが生じてしまったり、累積してしまったりします。
業務のスケジューリングは、アクション(自ら実施する業務)と、ウエイティング(他の人のアクションを待つ業務)と、アンダー・ザ・テーブル(その期間では実施しない業務)に区分すると、優先順位の確度が上がります。(参照:「ストレスを溜めてしまうやり方
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