スペースX、2018年に2人の民間人を月へ打ち上げへ。その狙いとは?

民間人による月への宇宙旅行

ドラゴン2宇宙船の船内の実物大模型。旅行者はこの中で過ごす Image Credit: SpaceX

 今回の発表の最大の衝撃は、宇宙船に乗り込むのがNASAなどの宇宙飛行士ではなく、一般の民間人であり、彼らが運賃を払って行われる、完全な「宇宙旅行」であるところだろう。  今回の発表では、月世界旅行に向かう2人が誰なのかは明らかにされておらず、また彼らが支払う運賃の額についても不明である。ただ、ざっと考えて1人あたり100億円はかかるはずであり、それだけのお金を出せるということは、名前を聞けばすぐにわかるほどの相当な大富豪(実業家やスポーツ選手)であろう。  すでにこれまでも、7人もの宇宙旅行者が20~30億円の運賃を支払い、ロシアの宇宙船で宇宙に行っているため、月世界旅行に100億円を出す人がいるというのはありえない話ではない。すでに手付金を支払っているということからしても、くだんの2人が、本気で月に行こうとしているのは間違いない  またスペースXは「(月への旅行は)1回きりのものではなく、より多くの人があとに続くだろう」として、他にも月世界旅行への参加を希望する者がいることに含みをもたせている。
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まだ未飛行の新型ロケットと新型宇宙船
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