イーロン・マスクは立ち止まらない!――スペースXが挑む試練と挑戦の2017年

ついに始まる「ファルコン9」ロケットの再使用打ち上げ

今年1月末に行われた、昨年4月に回収に成功した機体の試験。再使用打ち上げに向けた準備が着々と整いつつある Image Credit: SpaceX

 スペースXでは、ファルコン9ロケットの打ち上げコストを劇的に下げることを目的に、機体を飛行機のように何度も再使用することを目指している。これまでは、打ち上げたロケットを回収する試験のみが行われてきたが、いよいよ今年から、回収したロケットの再使用打ち上げが始まる。  現在まで、スペースXは合計8機の機体の回収に成功しており、そのうち1機は同社の施設に展示され、もう1機は使い潰すことを覚悟の上で、地上での徹底した試験にかけられている。そして1月末には、2016年4月に打ち上げ後、回収に成功した機体の試験にも成功。再使用打ち上げに向けた準備が着々と整いつつある。  現時点で、最初の再使用打ち上げは今年3月ごろに予定されており、すでに、ルクセンブルクにある衛星通信会社SESの衛星「SES-10」を搭載することも決まっている。ロケットの再使用には、”中古”であることによる信頼性の低下が懸念されがちだが、SESはスペースXによるロケットの再使用というアプローチを熱心に支持しており、かねてより「再使用打ち上げの1号機の顧客になりたい」と表明していたほどだった。  実際に再使用打ち上げが始まれば、本当にロケットの再使用でコスト削減が達成できるのか、そして信頼性への影響などが出ないのかどうかといった答えがわかることになる。  またスペースXでは、エンジンや着陸脚などに改良を加えた新しいファルコン9の開発も進めており、こちらも今年中にデビューする予定となっている。この機体が完成すれば、本格的に機体を再使用する流れができることになろう。
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超大型ロケット「ファルコン・ヘヴィ」
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イーロン・マスク

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