筆者はほぼ毎日、もっとも人が多く集まるとされるブカレストの政府庁舎前にある勝利広場にデモの様子を見に行きました。
数日間に及んだデモでしたが、もっともカオスと感じたのが2月1日。この日はソーシャルメディアなどを通じて、怒れる国民が本格的に集結した日です。あまりに大勢の人が同じ場所に集まり、近郊の駅はあまりの混雑で、前へ進めないような状況でした。チャウシェスク政権崩壊以来の大規模デモということでしたが、筆者自身がルーマニア国民の不満を見た日にもなりました。
周りを見渡すと、老人から、小さい子供まで大勢が集まっていました。
たまたま知人が小さい子供を連れて参加していましたが、子供の参加者の多さが気になったので聞いてみると、その返答は、
「私たちは長年独裁政治で苦しんできた。子供には声をあげることの大切さを伝えたい」というものでした。
民主主義が根付いたルーマニアの姿でもあります。