今回、ルーマニア国民が激怒した理由はもう1つあります。
それが、つい先日、新政権が樹立されたこと。ルーマニアでは昨年12月に選挙があり、社会民主党が政権を取りました。
選挙期間中、後に勝利することになる社会民主党は、給与を上げる等、「国民のための政治」を強調しました。頼もしいルーマニアの未来。投票した人は、これを信じ、投票。結果として社会民主党が勝ったわけです。
新政権ができ、いったいどんな政策を打ち出してくるのか期待が膨らんでいたわけです。そんな中、新政府がとった行動は、「汚職した政治家」を救済できる法案を打ち出したこと。
しかも、救済される人物の一人は、汚職の罪に問われているドラグネア氏。ドラグネア氏は選挙で勝利し、政権を奪回した社会民主党の党首です。そして、社会民主党は選挙戦の最中に言っていた「国民救済」の政策を打ち出してくるのではなく、いきなり「汚職した党首救済」へ動いたわけです。
あまりにもふざけている。ルーマニア国民は少なくともそう感じています。