カジノ議連の中心人物が、カジノの「誤解」についてメッセージを発表

「カジノ法案」に関する議論は尽くされたのか?

 岩屋議員のメッセージには、このように書かれている。 「『拙速だ』というご批判もありますが、240名を超える超党派の議員連盟でこれまで十分に検討を重ねてきた法案であるということをぜひご理解いただきたい」  岩屋議員は言う。今回の法案は240名の国会議員の知恵を絞って作った法案であって、だから拙速ではない。果たしてそうだろうか。カジノ議連のメンバーは、当たり前のことではあるが「カジノ賛成」の議員ばかりである。賛成派の議員が何人集まろうが、自分たちの都合に沿って議論をするばかりであろうし、逆に不都合な点については議論を避けるのが普通である。それはやはり「議論を尽くした」とは言えないのではないか。  逆に、だからと言って「カジノ法案」に関して延々と議論をしても結論には至らないだろう。岩屋議員がいうように、今回の「カジノ法案」は「推進法」――要はカジノ建設に向けた本格的な法案を作るための骨組みの法案なのだから、筆者は「実施法」の段においてより議論を深めるべきだろうとも思う。  仮に「カジノ推進法案」が可決すれば、「カジノ推進法案」は概ね1年程度で提出される。関係者筋によれば、国交省、法務省、警察庁の官僚たちが、すでに「実施法」の素案は作っていると聞く。 「カジノ推進法案」が可決されれば、一時、メディアは大々的に取り上げるであろうが、その熱は徐々に冷め、1年間は大きく報道されることはないだろう。大事なことは、反対派であれ賛成派であれ、注目し続けることである。熱しやすく冷めやすい国民性と言われて久しい。そうならないよう、今後も「日本のカジノ」に注目していきたい。 <文/安達 夕>
Twitter:@yuu_adachi
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