締切間際の「ストレスチェック」。実施強要が逆に社員のストレスを増幅させている

脅しの経営はNG

 このメールが発しているメッセージは、もはや「コンプライアンス研修を実施しましょう」ということではない。 「コンプライアンス部門は社員を信用していません。どうせあなたは期限までに実施しないでしょう。ですから3か月前から督促しています。毎週月曜日の朝に、この不快な督促メールを受け取るのがいやならば、早く完了してください」ということだ。このメール、脅しのメールでなくて、いったい何であろうか。この会社のストレスが増幅されていることは想像に難くない。  9月末に全員完了しなければならない事情があって、4月に案内できるのならば、締め切りを7月末までにして、8月から未実施者に督促すれば、会社全体のストレスの総量ははるかに軽減されるはずだ。  強制しなくてよいことは強制しないこと、相手の利点を説明すること、理由を説明すること、相手を信用してコミュニケーションをとること……こうしたあたりまえのことを実施していくことが、ストレスをためない組織をつくる第一歩であると思えてならない。 ※「ストレス解消プログラム」のエッセンスは、山口博著『チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社、2016年3月)で、セルフトレーニングできます。 【山口博[連載コラム・分解スキル・反復演習が人生を変える]第22回】 <文/山口博> ※社名や個人名は全て仮名です。本稿は、個人の見解であり、特定の企業や団体、政党の見解ではありません。 【山口 博(やまぐち・ひろし)】グローバルトレーニングトレーナー。国内外金融機関、IT企業、製造業企業でトレーニング部長、人材開発部長、人事部長を経て、外資系コンサルティング会社ディレクター。分解スキル・反復演習型能力開発プログラムの普及に努める。横浜国立大学大学院非常勤講師(2013年)、日経ビジネスセミナー講師(2016年)。日本ナレッジマネジメント学会会員。日経ビジネスオンライン「エグゼクティブのための10分間トレーニング」、KINZAI Financial Plan「クライアントを引き付けるナビゲーションスキルトレーニング」、ダイヤモンドオンライン「トンデモ人事部が会社を壊す」連載中。近著に『チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社、2016年3月)がある。慶應義塾大学法学部卒業、サンパウロ大学法学部留学。長野県上田市出身
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チームを動かすファシリテーションのドリル

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