学歴とIQは仕事能力に関係ない! 大ヒット本『最強の働き方』著者が語る「これができなきゃ永遠に二流!!」

世間の「ビジネス本」は異なる世代が読んでも無意味

若いころに基礎を飛ばしてもダメ、経験を積んでから自主性を出せなくてもダメだと語るムーギー・キム氏

 さらに、得てしてありがちなのが、世間のビジネス本をありがたがって読む人々は、年齢的な成長を通じて、仕事のできる人になるための要素もキャリアステージごとに異なってくるということを理解していないという。 「多くの人にとって、20代は徹底してベーシックなスキルを身につけ、ボスから回ってくる仕事を完璧にこなせるようにするのが重要な時期でしょう。こうした『好きではないがやらなければならない仕事』を期待される以上の水準でこなしつづけた人だけが、次の30代というキャリアステージで、より面白く、大きな仕事を経験する機会を与えられるんです」  それでは、30代というキャリアステージで必要な要素とは何か? ムーギー氏は、必要になってくるのが「主体性を持って動く」ということだ。 「サラリーマンとしては完璧に仕事をこなしたが、自分が主体性を発揮することが求められる段階で、挫折する人が非常に多いのです。  そもそも、受け身の仕事、ボスから降ってくる仕事というのはたいてい次のような特徴があります。(1)つまらない。自分が興味を持った仕事なわけではないので、どうしても『やらされてる』感が拭えず、面白いと思えないでしょう。(2)強みを発揮できない。もちろん、適材適所に仕事を振ることができる上司もいるかもしれませんが、得てして回ってくる仕事は自分の強みを発揮できるものとは限りません。これでは、強みを活かすことも伸ばすこともできないでしょう。(3)自分の手柄にならない。自分が企画立案して動いたわけではないので、最終的にはうまくやりおおせたとしてもボスの手柄になってしまいます。  これでは、恐らく『仕事がつまらない』という泥沼にハマり、キャリアアップもままならないことになるでしょう。しかし残念ながら、日本の教育システムだと主体性やリーダーシップは総じて学べませんし、会社に入るとさらに、出る杭は打たれまくり、主体性より既存のルール順守が求められがちです。ほうっておくと皆、主体性の芽が摘み取られるリスクが高いだけに、意識的に自分の主体性を伸ばさなければなりません。  『面白い仕事は絶対に上から降ってこない』&『面白い仕事はやったもの勝ち』くらいの認識で、自分の主体性に火をつけなければ、永遠に“完璧なサラリーマン”で終わってしまうのです」
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