宇宙へ羽ばたく「こうのとり」 ――宇宙ステーションへ物資を運ぶ日本の無人補給機

鳥嶋真也

「こうのとり」。右上から伸びている白い棒は、「こうのとり」を捕まえるために伸びた国際宇宙ステーションのロボット・アーム Photo by NASA

 こうのとりと言えば、赤ちゃんや幸せを運んでくる鳥という言い伝えで有名である。残念なことに日本に生息する種は絶滅危惧種となってしまったが、人工繁殖を経て野生へ返す活動が行われており、かつてのように日本各地に飛来する様子が見られる日が戻ってくるのではとの期待が高まっている。

 ところで、地球から高度約400kmの上空を飛んでいる国際宇宙ステーションにも、こうのとりがたびたび飛来する。日本が開発した無人の補給船「こうのとり」である。この機械仕掛けのこうのとりは、文字どおり一寸先は闇、孤立無援の宇宙空間で、宇宙飛行士が生きるのに必要な空気や水、食べ物などを運ぶ、きわめて重要な役割を担っている。

 以前配信した記事でお伝えしたように、三菱重工は2016年7月26日、愛知県飛島村にある同社飛島工場で製造中の「H-IIB」ロケット6号機の機体を報道関係者に公開した。今回はこのH-IIBロケットで打ち上げられる、日本の宇宙ステーション補給機「こうのとり」(HTV)について紹介したい。

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各国と協力して補給物資を運ぶ「こうのとり」

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